超ざっくり!儲かる業界と儲からない業界の違い ~SCP理論編~
なんで世の中、介護や教員、飲食店など需要あるのに儲けが少ない!
逆に外資や金融業界など需要がそこまであるのって?職種の方が儲けが多いですよね。
そんなふとした疑問をSCP理論を用いてめちゃくちゃザックリ解決していきたいと思います!
SCP理論とは
SCP理論(Structure-Conduct-Performance Theory)とはマイケル・ポーターさんが考えた
「構造的に儲かる業界と儲からない業界」を説明する理論です。
例えば、アメリカの航空業界は儲かりにくく、逆に医療業界は安定して儲かる。を説明できちゃうものですね。
儲かる業界、儲からない業界の違い
結論から言いますと、業界を独占できるか、ほぼ独占状態でいるものが儲かる業界。
業界にライバルが多数存在し商品にほとんど差が無い、できないものが儲からない業界です。
儲からない業界
何となく直感的にわかるかと思いますが、どういうことかと説明しますと。
条件1:無数の小さな企業がいてどの企業も市場価格に影響できない。
条件2:その業界に参入、撤退する際コストがない。容易に商売が始められる。
条件3:提供する商品が他社製品と差別化がされていない。
条件4:商品を作る人材、技術が障害なく他社に移動できる
条件5:企業の完全な情報がほかの企業、顧客が得られることができる。
という「こんな業界現実にはあり得ない!」と思われるかもしれないけれど飲食業界は割と近い状態だったりします。……(昔の吉野家とすき屋みたいな感じです)
このような状態を完全競争といいます。
この状態今回は条件1~3を用いて儲けようと考えると。
・企業は小さく市場の価格には影響できない(個人で値下げは可能)
・参入する際コストがかからない
・全企業同じ品質の製品
より多くの顧客を獲得することができれば儲けを出すことができます。
しかし商品が同じなので顧客は分散します。また業界が儲かっていれば参入にコストがかからないのでさらにライバルが増え、顧客が分散します。
こうなってくると自分の企業商品を値下げして顧客を獲得するしかないのですが、これを行いますと負けじと他社も値下げを始めて値引き競争が起こります。
こうなりますとどの企業も超過利益を得られず、必要最低限の利益しか上げられなくなります。……(牛丼業界で一時期話題になりましたね)
これが儲からない業界の特徴です。
儲かる業界
逆に儲かる業界とは
・企業が大きく市場価格に影響できる。ライバル企業が少ない。
・参入コストが高い。設備通しや専門技術が必要。
・商品が差別化されており、分散していない。
この状態を独占といいます。
独占状態だと、商品の生産、価格を企業に決定権があるため顧客の限界費用の価格で商品を販売することが可能です。独占禁止法があるのはこのような動きを抑制するためにあるんですね。
また、参入コストが高いためライバル企業が参入しづらく参入しても商品化差別化かつ顧客が分散していないので新規企業より古株企業の方が競争に有利なのでより独占状態を強めます。……(マイクロソフトやグーグルがこのような状態ですね)
まとめ
儲かる業界とは独占状態にいる業界。
儲からない業界は完全競争の状態の業界。ということですね。
現在社会人の皆々様の企業、業界はどちらの状態に近いでしょうか?ちなみに筆者の企業はそれはそれは完全競争の業界にいます;;悲しいですね。
でも諦めるのはまだ早いです!!
儲かる企業にするためには、商品を差別化し完全競争から独占状態に近づいていけばいいのです。
例えば、値引き戦争で衰弱していった吉野家はカルビ丼や熟成肉を使うなど顧客単価を上げる高級志向にシフトしたのに対しすき屋は期間ごとにメニュー開発を行う顧客の選択肢を増やす戦略をとり業績を持ち直したのは記憶に新しいのではないでしょうか。
今回はざっくりSCP理論について書かせていただきました。読んでくださった方の知識になり、役に立てると嬉しいです。